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2007年10月28日 (日)

ヘアスプレー

同名のミュージカルの映画化です。1960年代初頭、チビでおデブの少女がテレビのダンス番組に出演した事がきっかけで人種差別問題に目覚め、様々な障害を乗り越え、問題解決。家族も恋も全てハッピーエンドという爽快な作品でした。ジョン・トラボルタが主人公のおデブな少女の母親役をやっていて、十代の頃「サタデイナイトフィーバー」や「グリース」を観ていた私にはショック以外の何者でもありませんでした。特殊メイクなんでしょうが驚愕の一言です。映画自体はノリノリでテンポよく進んで飽きさせません。人種差別という問題を扱っているにしては押し付けがましい暗い面も表に出ず、サラッとした感じでした。1960年代は公民権運動が盛んだった頃でその萌芽のような気運がよく出ていたと思います。現在では黒人はマイノリティの中のマジョリティになり、差別を受ける側から新しく移民としてやってくるニューカマーと言われる人々を差別する側になっている、という側面もあるようです。差別を扱った映画の殆んども黒人対白人という図式が殆んどでその他の人種差別を扱った映画にはあまりお目にかかりません。おそらく商売になんないからでしょうね。まあしょがねーか。

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2007年10月27日 (土)

魔笛

シェークスピア劇を映画化する達人、ケネス・ブラナー監督の手になるモーツァルト作「魔笛」の映画版です。秋だからでしょうか?オペラなんぞには何の興味もない私が、芸術の匂いに誘われてブラッと映画館に入ってしまいました。モーツァルトその人に関してはサリエリによる暗殺説やら秘密結社フリーメイスンの一員であったとか色々と興味深い人物ですが彼の作品にはあまり縁がなく今回がまったくの初心者状態。出演者の皆さんも高名なオペラ歌手だと言うことですが馴染みの顔は無し、ということでボンヤリ画面を観ながら頭を空っぽにして彼らの歌声を聞きました。するとどうしたことか何となく気持ちが高揚していくのを感じて、ああ、これがオペラ好きのR子が言っていた、癖になるっ、て感じなのか、と思った次第です。それと墓碑が映されるシーンでやたら日本人の名前とアラビア文字の名前が多く見受けられましたが、何か意味があるのでしょうか?CGを効果的に使った深く落ち着いた画面が愛と平和を賛美するモチーフとよくマッチし、格調高い作品に仕上がっていたと思います。

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2007年10月 4日 (木)

バイバイ沢尻エリカ

沢尻エリカが終ってしまいました、私の中で。謝罪文を書くだけならまだしも号泣して詫びるなどありえない事です。これは彼女の不機嫌パフォーマンスが度を過ぎていた事に起因する不幸な事故と観る向きもあるようですが、私はそうは思いません。かつて一般社会と別次元に存在していた芸能界が一般社会に近づきすぎた為に起こった現象なのです。かつてテレビ放送の黎明期に「白馬童子」という人気時代劇がありました。その主人公であった山城新吾氏が番組のファンが集うイベントに出席した際、何を言っても観客が喜ぶので意図的に無愛想に振舞ったそうです。それでも観客が喜んでいるので、最後に無言で屁をたれたそうです。これにはさすがの観客も眉をひそめるだろうと思いきや、「めったに聞けないおならの音まで聞かせてくださった」と感激して泣き出す者もいたというのです。これは人々が虚構と現実の世界を認識出来、一般人の価値観、倫理観を芸能界という特別な社会の人間に強いる前の逸話です。テレビの隆盛、映画産業の衰退と共にこの二つの社会を隔絶する壁が壊れ、芸能人にも常識的な態度や生活が求められるようになり、原始シャーマンであった芸能人のカリスマ性は限りなく薄くなりました。そんな中荒ぶる神の化身、たとえそれが演出であっても、それを感じさせる唯一の芸能人が私にとって沢尻エリカだったのに・・・。今回の騒動を熱く語っている評論家諸氏の意見を聞くと、いい大人が虚構と現実を混同し、ウルトラマンと怪獣の対決を真剣に考察しているような不気味さを感じます。

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