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2007年5月29日 (火)

リーピング

私の好きなヒラリー・スワンク主演のホラームービーです。信仰を捨てた元牧師(ヒラリー・スワンク)が超常現象に揺れる閉鎖的な村を訪れ、調査を進めるうち、災いの元凶、サタンと目される少女と対峙する事になるのだが・・・。結構、楽しめました。キッチンでケトルの音が突然ピー、と鳴り出すとことか、真夜中に突風で窓がバタンて開くとことか、この手の映画では何度も使われている演出なのにやっぱりドキっとしますね。これは意図的なんでしょうか?というのも、この映画全体がホラームビーの傑作に捧げるオマージュのようになっていて、「キャリー」とか「エルム街の悪夢」とか「オーメン」なんかの匂いもしたし、他にも色々と散りばめられているような気がしたのです。そんなこともあって面白かったのかもしれませんです。それともうひとつ、何故私がヒラリー・スワンクに引かれていたのかが判明しました。顔がミラ・ジョボヴィッチに似てるからなんですね、これが。まっ、どうでもいいことなんですが・・・。

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2007年5月 6日 (日)

「ラブソングができるまで」

なんの期待もしてなくて、暇つぶしに観た映画でしたが、面白かったです。話は落ちぶれたかつてのスターが、久しぶりに巡ってきたチャンスを活かすそうと、自分の曲に詩を付けてくれる女性と行動を共にするうちに・・・。王道のラブコメです。夫婦漫才の掛け合いのようなテンポのいい会話と場面展開にちりばめられた小ネタの数々、いつの間にか恋に落ちた二人、出来ちゃったのに何故かケンカ、そして仲直りしてハッピーエンドと、これが何故いいかといいますと、落ちぶれた80年代アイドルのヒュー・グラントが情けなくていい、俺と同年代だ。映画に出てくるかつての元スターの名前も全部実名、デビー・ギブソン、フランキーゴーズトゥーハリウッド、REOスピードワゴン、リッキー・マーチン、ビリー・ワイルド他皆聞いたことのある名前ばっか。きっとこの映画はおじさん世代の応援歌風の作りになってたんでしょうね。過去の良かった時の自分ばっかり振り返るのはやめなさいと、昔の事は忘れなさいと、未来をしっかり見据えて生きるのが人生ですよと、御説ごもっとも。長い休みも終わり、明日からまた仕事です。頑張りま~す。ドリュー・バリモアが痩せてきれいになった感じでした。

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「プルコギ」

大手焼肉チェーン店の若手天才オーナーシェフと焼肉バトルを行う北九州のホルモン焼き屋の青年の話で、グ・スーヨンという人が監督をしました。いいドラマに仕上がってました。他民族との文化や思想の相違を真っ向から描くことをしない日本映画が先ず食文化の違いから入って行ったという無難さ、薄味さが私にはちょうどいい塩梅でした。赤肉(カルビやロース)と白肉(ホルモン等内臓肉)の対決という対立軸が日韓両国の相克を反映しているかの様なつくりなのですが、結局、対決したこの二人は幼い頃に離れ離れになった兄弟でラストシーンはハッピーエンド、という落ちです。この落ちが何を示唆しているのか?日韓両国は不幸にして離れ離れになり、争ったけれども、元々は兄弟なんですよ、ということなのか?それともこの兄弟は「ブラザーフッド」の兄弟のように北(朝鮮総連)と南(在日本居留民団)の関係を象徴するものなのか?判断がつきませんでした。元々ホルモン焼きのホルモンは関西弁の”放るもん(捨てるもの)”から由来しております。動物の内臓肉は捨てられる物だったからです。その肉を独特の香辛料を使って臭みを抜き、食べたのがホルモン焼きです。かつてアメリカにおいても黒人奴隷が家畜の餌であったとうもろこしを使ってパン(コーンブレッド)を焼いたり、白人が口にしないキャットフィッシュ(ナマズ)をフライにしたり、豆を煮たりして食べたりしました。これらはソウルフードと呼ばれ、福生(横田基地のある地域)あたりにうまい店があるそうです。ホルモン焼きは韓国・朝鮮民族におけるソウルフードなのかもしれませんね(洒落じゃなく)。蛇足です。

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2007年5月 5日 (土)

「ロッキー・ザ・ファイナル」

モハメド・アリとプールのセールスマンだったチャック・ウェップナーとのエキシビションマッチを観たシルベスタ・スタローンが一日で原案を書き上げたと言われる「ロッキー」。自らの可能性を信じ、挑戦し続ける一人の男の話、この一作目は何度も観ました。封切り館で三回、名画座で五回位だったと思います。当時は今のシネコンのように全席指定入れ替え制ではなかったので、好きな映画は一日中弁当持込みで観てました。三十年も前の話です。今回の作品はその一作目と同じような味わいがありました。先ず、画面が暗い、スタジオのセットを使わずダウンタウンのロケ中心で撮影されていたせいでしょうか、ライティングのせいでしょうか、一作目に近い画面になってました。二作目を観たときに一番違和感を感じたのはこの画面の暗さが無く、歌舞伎の舞台のように明るく平面的に、小ぎれいになっていたことでした。一作目ではボクシング会場の大観衆シーンはビデオフィルム映像をそのまま使ってました。エキストラを使う予算がなかったのでしょう。二作目からはしっかりとエキストラを使いセットも格段立派になってましたが、その分リアリティがなくなり、その後もシリーズを重ねる毎につまらない作品になっていきました。映画の中のロッキーと実際のスタローンの成功がオーバーラップしてみえるこのシリーズはいい終わり方をしたと思います。色々と紆余曲折あったけど、やっと元のロッキーに戻って最後を締めくくる事が出来たのではないでしょうか?マッチョな肉体派ヒーローで一躍トップスターに躍り出たスタローンが老境の入口に立った時、この最後の作品を一つのけじめとして作りたかった気持ちがよくわかります。私自身の三十年と重ね合わせて観ているうちに、自然と涙が溢れてきました。長い間映画を観続けてよかった、と思いました。

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「スパイダーマン3」

スパイダーマンも三作目は息切れ気味でした。隕石に乗ってやってきた地球外生物に寄生されて、不良ヒスパニックのあんちゃんみたいになった主人公は見ものでしたが、正に降ってわいたような話で、こじつけっぽかったです。果たして三匹目のどじょうになるのかどうか?日本語吹き替え版の方が席が埋まるのが早かったようで、年齢層の低いお子様人気を当て込んでの作りだったとしたら、それはそれで有りと言う気もしますが、せっかく前作、前々作で作ってきた客層にこんな形で決別するのは如何なものかと・・・。スパイダーマンの良さは等身大のヒーローです。オタク系の冴えない容姿のトビー・マクガイアが青臭い正義感を持ち、人間関係に苦悩する様が観るものの共感を呼んで来たのに、その部部がすっかりそぎ落とされてしまったか、薄められてしまったか、そんな感じでした。次回作が出るのかどうかは知りませんが、そろそろ限界と言う気がしました。

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2007年5月 1日 (火)

「ゲゲゲの鬼太郎」

井上真央ちゃんが可愛かったです。田中麗奈の猫娘もよかったし、子泣き爺もいけてたし、言うことありません。この私達世代、昭和30年代前半から中頃にかけて幼年期を過ごした者にとって”鬼太郎”や”悪魔くん”は別格の存在なのかもしれません。かといって手放しで何でもオッケイというわけでは決してありません。私より一回り年上の友人は孫と一緒に観て、共通の場面で笑えたそうです。三世代にわたって楽しめる映画はなかなかありません。少々点は甘いかもしれませんが、まあ、お許しください。

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「東京タワー・ボクとオカンと時々オトン」

二十五年位前だったと思います。横浜のとある映画館に当時の彼女と「インディジョーンズ」かなんかを観に行った時の事、少し離れた席に内田裕也氏と島田陽子さんが並んで座ってました。”やっぱり付き合ってるんだ”と納得したのを憶えています。そのせいかこの作品のオトンがどうしても内田裕也氏にオーバーラップしてしまうのです。彼の娘である内田也哉子さん、そして妻である樹木希林さんはどうだったのでしょうか?そんな事を思いながら映画を観ました。母と子を描いた描いた作品は昭和の中頃まで映画業界のドル箱で”チャンバラモノ”と並んで”母子モノ”というジャンルが確立されていた時代がありました。”母子モノ”のストーリーは悲運により離れ離れになった母と子が貧しさを乗り越え、苦難を経て、再会するも、その時母親は病に冒されていて余命幾ばくもない、というもので、それを観客は涙しながら観ていたわけです。その後、経済発展が進み、古い家族制度が崩壊すると共にその種の”母子モノ”はスクリーンから姿を消しましたが、平成の現代に形を変えて蘇って参りました。私もオダジョー演じる主人公に世代が近いので共感する部分もありました。が、心情的には泣くまでの思い入れは出来ませんでした。隣に座っていたオバサンがオカンが上京してくるあたりからずっとハンカチで鼻をかみ始めていたのが気になったからでしょうか?否、その理由はドラマツルギーが従来の”母子モノ”に比べて薄かったのです。かつての”母子モノ”には母と子に抗い難い状況設定がありました。それは自分が如何に努力しようともいかんともし難い大きな壁だったのですが、この作品にはそれがないのです。確かに手塩にかけて育てた一人息子がヤクザになって、母親を苦しめた挙句、改心するも時すでに遅く・・・、というパターンも有りには有りですが、そこまでこの作品の主人公はやくざでもないし、母親も報われずに逝ったという印象がない。しかし、その強烈なドラマツルギーが無い分、リアリティーが損なわれずに観客の涙を誘った、ということも出来るのです。これが現代の”母子モノ”なのだと思いました。樹木希林さんはいつも通りの名演でした。

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