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2007年3月 4日 (日)

「パフューム」

匂いフェチなんてもんじゃない。究極の嗅覚の狂気(これ三回続けて言える?)の話です。十八世紀フランスを舞台に天才香水職人が犯した連続殺人のお話。はっきり言ってこういうの大好きです。勧善懲悪でなく、人間がうすっぺらな理性をかなぐり捨てて、獣のようになる様を醒めた視線で執拗に追い続けるような映画。スコセッシのように激しくもなくデビット・リンチのように小難しくもない、私にはちょうどいい感じの狂いっぷりでした。特にラスト近くの集団乱交パーティーは見ものです。今まで映画を見続けていて本当によかったです。ラモス・瑠偉のそっくりさんが出てますからお見逃しなく。

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「ドリームガールズ」

このあいだは一日に四本も観たせいか、ちょっと映画あたりしたようで、それが癒えて久しぶりの映画です。黒人音楽大好き人間の私にとっては直球ど真ん中の作品でした。ダイアナ・ロスとシュープリームスとモータウンレコードの歩みみたいな話が土台になってて、(まあ全然違うんですけどね)ビヨンセがきれいでしたね。それとジェニファー・ハドソンの歌は圧巻です。菊池凛子も負けるわけだ。ジェイミー・フォックス演じたモータウンレコードの創始者ベリー・ゴーディー・ジュニアが随分悪者にされてましたけど、彼自身も初期のモータウンサウンドには欠かせない音楽家でスモーキー・ロビンソンらと組んで数多くのシンガーに楽曲を提供しています。前身はライトヘビー級のプロボクサーで相当強面だった事は事実のようです。「レイ」ではアトランティックレコードの創成期を割と忠実に(創始者アーメッド・アーディガンがそっくり)映画にしていましたが「ドリームガールズ」にはそういう面を期待しないほうがいいかも。この二つの会社は同じ黒人音楽を売り物にしながら、まったくその方向性が違うのが特徴で、黒人が創始者のモータウンレコードが白人好みのソフィスティケイトされたサウンド作りをしたのに対し、トルコ人の設立したアトランティックレコードは何故か黒人受けする泥臭いソウルフルなサウンド作りになっているんですね。融和を唱えたキング牧師がキリスト教徒であったのに対し、対立を唱えたマルコムXがイスラム教徒であった事を思い起こさせる話ではあります。この二つのレーベルと公民権運動の変遷を書いた研究書は沢山出てますから、興味のある方は図書館でどうぞ。

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