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2006年7月 3日 (月)

「初恋」五回目

「初恋」五回目観て参りました。七月七日が公開終了日ということで、恐らくこれが最後の観賞になるでしょう。最後はただぼんやりと画面を眺めるように観ようと思って席につきました。今まで色々と書いてきましたが、自分が何故この映画にひかれたか、はっきりとした答は未だに出てません。しかし、何も考えず画面を眺めていると、強く私に訴えかけてくるものがあったのです。それは主人公みすずを演じる宮崎あおいの演技です。良い、良いのは初めて観た時からわかっていたのですが、そういう良いではなくて陳腐な言葉で申し訳ありませんが名演なんですね、これが。無口で不安と孤独におびえながらも必死に自分を守ろうとしている少女からキシと出会い大胆な犯行を成し遂げたあとのみすずの変化をしっかりと演じ分けています。印象的だったのは兄リョウが死んだ病院でのシーン、病院に駆けつけた実母がリョウの亡骸を見、泣き叫ぶのを聞いた瞬間、みすずの肩がビクッと震えるのです。兄の死、十数年振りかの母との再会、複雑な感情が絡み合った状況に対処出来ずにいるみすずの内面を的確にとらえた演技だったと思います。言葉少なだった少女みすず、しかし、宮崎あおいはその表情と演技で饒舌なまでに様々な事を観客に語りかけてきた。それがこの映画の全てだったのかもしれない。

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