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2006年4月30日 (日)

「レント」

「レント」観て参りました。伝説のブロードウェイミュージカル完全映画化ということで、劇場は若いアベックさんで一杯でした。先ず音楽いいっす。あの分厚いコーラスは目を閉じ、聞いてるだけでも心を揺さぶります。舞台はニューヨーク、貧しくも若きアーチスト達が集うスラム街、ゲイでエイズ感染者のエンジェル、ロジャー、ミミ等の1989年のクリスマスイブから1990年のクリスマスイブまでの一年間を中心にストーリーが展開していくわけですが、テーマが重かった。映画の中では触れられませんが当時「エイズは開放されすぎた性に対して神が人間に下された罪科である」という考え方がアメリカにはあったそうです。この考え方に反発するかのように登場人物たちは反省する事無く刹那的、享楽的に日々を送り続けます。そして、そのことは人間的ということで肯定されます。それはラスト近くミミの蘇生という形でしめくくられ、愚かで脆く移り気な人間同士の愛が全知全能の神の愛を超えた、という帰結になるんですが・・・。確かに感動的です。人間賛歌です。業の肯定です(立川談志か俺は?)いいんです。なんですが、隣のアベックさんの女性が席を立つ時に漏らした「日本人にはわからない世界ね」その言葉に同感でした。

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2006年4月23日 (日)

「Vフォーヴェンデッタ」

「Vフォーヴェンデッタ」観て参りました。アメリカが敗れた第三次世界大戦後、独裁国家となったイギリス、その体制に立ち向かう仮面の男V。圧制により家族を失った女エヴィー。この二人を軸にストーリーは展開していくんですが・・・。「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟の製作、脚本ということで期待していきました。が、が、がハズレです。残念。まずストーリーが退屈でした。Vは誰だ、という謎解きで一気に引き込んでくれるのかと思いきや肩透かし。独裁者は叫びっぱなしで不気味さがないし、Vにもエヴィーにも感情移入するところがあまりなくて、話がそんなだから派手なアクションシーンもうわっ滑りな感じでね。ウォシャウスキー兄弟の独りよがり的かつ運命論的な悪いところがたっぷり出てしまいましたね。これはなかなかはまらないんですよ。二匹目のどじょうはそうはいないって、はっきり言って駄作です。イブ.モンタンが昔やった「戒厳令」とか「Z」「IF」なんかのほうが作品に不気味さがあったし、怖かったっけ。

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「アイスエイジ2」

「アイスエイジ2」観て参りました。ハリウッド製アニメーションがCGテクニックの競技会のようになってから久しくなりますが、今回も又その進歩に驚きです。動物の体毛、筋肉の動き、氷や水、気泡等の質感が本物より鮮やかにそれらしく見えました。凄いです。話は温暖化を迎えた氷河期、氷が溶けた事によって起きる洪水を避ける為旅に出るマンモスのマニー、ナマケモノのシド、サーベルタイガーのジャンゴ。まあ、その旅の途中で色々あるわけですよ。子供向けロードムービーだ。そう言えばあの大ヒット作「ファインディングニモ」もロードムービーだったなあ。ロードムービーというジャンルがある位アメリカ人は主人公が旅をしながら展開するストーリーが好き。一説には聖書によるプリンティング(記憶の刷り込み効果)だとか。でもこれじゃ聖書を読まない日本の子供達も将来ロードムービーの愛好家になっちゃうかもね。

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「アンダーワールドエボリューション」

「アンダーワールドエボリューション」観て参りました。吸血鬼と狼男の種族対決のアクション物です。よかったです。前作より確実に金かかってんなー、って感じがよくわかって、そのせいか主役の女処刑人セリーンを演じるケイト.ベッキンセールが前作よりいい女になってんですよね。なで肩で細身のAカップ柳腰なんだけどボンデージ風のタイトな黒いレザーのジャンプスーツが不思議に色っぽくてよく馴染んでる感じでした。それにしてもハリウッドと吸血鬼をテーマにした映画とは切っても切れない間柄なんですね。アメリカ人のヨーロッパコンプレックスが為せる業なのか、とっかえひっかえとっかえひっかえよく続くもんだ、と感心します。昔夏休みにテレビでよくやってたピーター.カッシングとクリストファー.リーのアレは怖かったなぁー。嗚呼懐かしい、グッスン。

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「ニューワールド」

「ニューワールド」観て参りました。17世紀初頭、ネイティブアメリカン俗に言うインディアンの娘、ポカホンタスと大英帝国の大尉スミスとの恋愛物です。以前ディズニーでアニメ化された「ポカホンタス」の実写版ですかね。この話はアメリカではよく知られた、愛の伝説、ということです。そのせいか物語の中での侵略した側と侵略された側の描写が意図的に薄味にされたように思えます。おとぎ話なんだから野暮はお言いでないよ、とおっしゃる向きもございましょうが、あえて言わせておくんなせい。アニメじゃ許されても実写じゃ許されねえ事もあるんだぜエ~ってことを・・。こんな事を書いた後で何ですが、アメリカ大陸発見後ネイティブアメリカンの数が激減した理由の主な原因は殺戮ではなく、ヨーロッパからもたらされた病原菌によるものだという説が現在では有力視されています。

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2006年4月22日 (土)

「リバティーン」

「リバティーン」観て参りました。十七世紀中頃のイギリスに実在した人物、ロチェスター伯爵にして放浪詩人、リバティーンの波乱の人生を描いた映画です。ジョニー.デップファンにとってはどうでしょうか?梅毒の末期症状で最期をむかえるくだりはちょっときついです。(その顔がフレディ.マーキュリーに似てたりしてね)チャールズ一世処刑後の時代背景というか当時の退廃的な雰囲気がその梅毒の症状にオーバーラップしていてイイ感じでしたけど。このリバティーンのようにイギリスでは国王をコケにしたり、おちょくったりする貴族がよく出てきますね。フランス文学者の故生田耕作先生の名著「ダンディズム」に書かれたジョージ.ブランメルもそうですが、過剰な反骨心と言うのか、狂気というのか・・・。まっ、役どころとしては、ジョニー.デップでストライクでした。それと放送禁止用語が多用されててちょっと驚き。

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2006年4月15日 (土)

「プロデューサーズ」

「プロデューサーズ」観て参りました。結論から言います。サイコーサイコーサイコーです。今年一番否ここ一年いや二年位の間で一番楽しめる映画でした。オープニングから引き込まれました。1950年代のMGMミュージカル作品を思わせる懐かしい画面(恐らくライティングやセットの効果でしょう)そしてボブ.ホープとジェリー.ルイスを思わせる主役二人の掛け合い、全編ナスティジョーク(下ネタ)とエスニックジョーク(人種差別ネタ)のオンパレード。不道徳で非常識、何でも有の感動作。どれをとってもサイコーでした。メル.ブルックスってやっぱり天才だなぁ。今年でいくつになるのか知らんけど三十年位前に「ヤングフランケンシュタイン」を観た時の印象とほとんど変わらない。大したもんだ。ちなみに彼の奥さんは「卒業」でミセスロビンソンを演じたアン.バンクラフト、大女優です。

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2006年4月 8日 (土)

「THE有頂天ホテル」

「THE有頂天ホテル」観て参りました。往年の大スターが一堂に会する古典的名画「グランドホテル」のパロディなのでしょうか?多分そうです。元の映画を観たのが随分前なのであまりよくおぼえてませんけど、西田敏行演ずる大スター役は確か覚えがあるような・・。部屋の名前がバリュモアスイートだったからドリー.バリュモアの親族の方がやってた役だったのかも、そのあたりがよくわかりません。モヤモヤとして、そのせいか全く面白くありませんでした。以上。

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「ファイヤーウォール」

「ファイヤーウォール」観て参りました。話は銀行の口座セキュリティシステムを管理している男ジャックの家族が何者かによって自宅監禁状態にされ、身代金として高額預金者の口座から一万ドルずつ、計一億ドルを引き出すよう脅迫を受けるが・・・、という筋でした。設定やシナリオにいくつか疑問の残る点はありましたが、ハラハラドキドキとテンポ良く進行して楽しめました。作品の出来よりも強く印象に残ったのはジャック役のハリソン.フォードが年くったなぁーって事ですね。ホワイトカラーのタフガイをやらせたら右に出るもの無しのキャラクター(個人的には「ブレードランナー」のレプリカントハンター役が好き)ですが、大詰めで演じた犯人との格闘シーンでは足はもつれ、息も絶え絶え、フラフラボロボロになってました。「もうハリソン.フォードにこれ以上無理さすな!」この映画の中で怒りとも哀れみつかない、もっとも感情が昂ぶったシーンでした。ハン.ソロ。

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2006年4月 7日 (金)

「スピリット」

「スピリット」観て参りました。清朝末期に実在した武術家、霍元甲(フォ.ユアンジャ)の生涯を描いた映画でした。ジェット.リーのカンフーアクション満載で、楽しめる作品になってました。日本人武道家として中村獅童が出演し、良い日本人役をやってたかと思えば「ラストサムライ」で悪役日本人を演じた原田真人が「ラストサムライ」の役から抜け出てきたようなそのまんまの格好、そして役柄で出演してました。疑問だったのは見せ場の格闘大会があった1910年当時、清朝崩壊の2年前という状況で国民全員が弁髪というのはどうかなと・・。そのあたりは日本のチョンマゲ同様アバウトでいいんでしょうか?弁髪は清朝を開いた満州民族の風俗であって、清朝の勢いの失せた当時では漢民族は弁髪にしていなかった、と聞いた事があります。漢民族は日清戦争の時も為政者である満州民族の清朝の為に戦う事を潔しとせず、戦意に乏しかったされており、それが敗因の一つとも言われています。主人公が人民の誇りの為にと戦ったのは満州民族の為か漢民族の為か、果たしてどちらだったのでしょうか?ちなみに主人公も弁髪にしていました。

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2006年4月 6日 (木)

「サウンドオブサンダー」

「サウンドオブサンダー」観てまいりました。SF界のカリスマ、レイ.ブラッドベリの原作をベースにしたとの事で期待しました。話の筋は、タイムマシンで白亜紀に旅した男が偶然持ち帰ってしまった物が原因で進化の過程が狂い、現在が滅茶苦茶になるという筋で、特撮(トホホ古い)というかCGというか、そのあたりがそこそこよく出来ていて、まあ飽きないで観る事は出来ましたが・・・。と、いまいち歯切れが悪いのはこの手の映画に欠かせない荒唐無稽さがなかった。この一点に尽きます。何故「ゾンビ」が未だに語り継がれ、リメイクまでされるのか、それはあの人を食ったような荒唐無稽さに秘密があるのです。合掌。

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2006年4月 2日 (日)

「エミリーローズ」

「エミリーローズ」観てまいりました。悪魔払いをテーマとしたホラー映画かと思いきや、事実に基づいた法廷劇でした。よく出来た脚本で、法とは、宗教とは、人間とは等々の事を考えさせられる作品に仕上がっておりました。地味な、いや失敬、渋い役者さんばかりでしたが、それがかえって映画全体を落ち着いたトーンにしており、断続的に登場する散りばめられたようなショッキングシーンに説得力を与えてました。佳作です。

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